オービスが光った。通知書・罰金6万円・免停30日、実際に体験した4か月半の記録

先に結論を書いておく。

「オービスが光ったかもしれない」と検索してこのページに辿り着いたなら、知りたいのは「これから何が起きて、いくらかかって、いつ終わるのか」だと思う。筆者の場合はこうだった。

通知書は光ってから15日後に届き、警察署への出頭、簡易裁判所での罰金支払い(6万円)、免停手続きを経て、免許証が完全に戻ってくるまで約4か月半かかった。

1. オービスが光る違反当日
2. 通知書が届く違反日から15日後
3. 警察署へ出頭・赤切符受け取り違反日から約2か月後
4. 簡易裁判所で罰金支払い違反日から約3か月後(罰金6万円)
5. 免停手続き違反日から約3か月半後(免停30日間)
6. 免許証返還免停開始から30日後

ここから先は、この4か月半のあいだに実際に何があったか、当時感じたことも含めてそのまま書いていく。持ち物や所要時間の一覧、よくある疑問への回答は、記事の後半にまとめてある。


第1章 ピカッと光った、あの一瞬

2019年6月28日、13時ちょうど。北海道の長万部町、国道5号線。函館旅行の途中だった。

ゆずり車線が出現し、前を走っていた2台の車が素直にそちらへ入っていく。急いでいたわけではない。ただ、旅行のワクワク感と車内のBGMで少しテンションが上がっていて、「じゃあ、抜いちゃいますか」という気持ちになった。ゆずり車線には入らず、そのまま2台を追い越した。

後続車がいないことをルームミラーで確認し、そのまま走り続けた。ゆずり車線が終わった直後だった。

ピカッ。

「あれ、今、オービス光った?」
助手席の同乗者と顔を見合わせた。
「確かに光ってはいたかも……でも、あれってオービスの光なのかな?」

よく「オービスはカメラのフラッシュみたいに眩しく光る」と言われる。実際はそうではなかった。一瞬、信号の光が反射したのかな、という程度の、驚くほど地味な光り方だった。だから余計に判断がつかなかった。

助手席の同乗者にひたすら検索してもらった。「オービスは赤いフラッシュ」という書き込みが多く出てきた。自分たちが見たのはオレンジ色だった気がする。「じゃあ違うのかな」ということにして、旅行の続きを楽しむことにした。

もし本当に光っていたなら、早ければ2、3日で警察から通知が来るらしい――そういう情報だけ頭の隅に置いて、あとはできるだけ考えないようにした。

1週間経っても、何も届かなかった。「やっぱり光ってなかったんだ」。心の底からホッとした。あの安心感を、2週間後に自分でひっくり返すことになるとは、このときはまだ知らない。


第2章 忘れかけていた週末に、それは届いた

2019年7月13日、土曜日。オービスのことは、正直もうほとんど忘れかけていた。

コンビニに行こうと家を出て、集合ポストを覗いた。函館の警察署からの封筒が入っていた。

血の気が引いた。

「あー、やっぱりダメだったのかぁ……」

オービス 通知書
実際に届いた通知書
オービス 通知書
通知書(詳細)

「2、3日で届く」という前情報のせいで、余計に油断していた。実際は15日かかっている。自宅から離れた場所での違反だったので、その土地を管轄する警察署から届く。だから、光った場所によって日数は前後するのだと思う。

通知書には出頭日時が指定されていた。7月18日、木曜日。函館の警察署まで。

平日は仕事がある。函館も遠い。行けるはずがない。しかもこの週末、ちょうど3連休だった。わざわざ3連休に届くように送らなくてもいいのに、と思いながら、まったく連休を満喫できないまま週明けを迎えた。


第3章 電話口の「質問攻め」

7月16日、火曜日、朝9時ごろ。通知書に書かれた警察署に電話をかけた。

女性警察官が出て、丁寧な口調で「いくつか質問がありますので、折り返し連絡します」と言われた。数分後、本当に折り返しの電話がかかってきた。

そこから、まるで尋問のような質問が続いた。当日メモした内容を、そのまま書き出す(順番は前後している可能性がある)。

現在の住まいは? ── ○○市です
指定の警察署に出頭できますか? ── できません
人相について、いくつか確認させてください
速度はどれくらい出ていましたか? ── 90〜100キロくらいです
93キロで測定していますが、間違いないですか? ── はい
函館方面へは何をしに? ── 観光です
同乗者との関係は? ── 交際相手です
車はレンタカーですか? ── はい。スイフトの、シルバーです
なぜスピードを出したんですか? ── 追い越しのためです
ゆずり車線の車と同じくらいの速度でしたか? ── はい
60キロ制限は自覚していましたか? ── はい
勤務先を教えてください ── 番地までは分からず、後日連絡することに

一通り終わったところで、結果を言い渡された。

33キロオーバー。6点の加算。30日間の免停。10万円以下の罰金。金額は裁判所で決まる。

数字を聞いた瞬間、頭が真っ白になったのを覚えている。旅行の楽しかった記憶が、一気に色あせた気がした。

「今後は、管轄の警察署から2週間くらいで電話が来ます。それまでは普通に運転してもらって大丈夫です」

その言葉だけが、唯一の救いだった。

約1か月後、8月20日火曜日の夕方17時ごろ、本当に管轄の警察署から電話がかかってきた。

「函館警察署に連絡いただいた件ですが、いつ出頭可能ですか?」
「8月24日、土曜日の10時ごろでも大丈夫ですか?」
「わかりました。10時ですね。受付で私の名前を伝えてください。免許証と印鑑を忘れずに」


第4章 出頭の日、免許証がシュレッダーに消えた

8月24日、土曜日、10時。管轄の警察署に着き、受付で担当者の名前を告げた。

若い警察官がすぐに来て、免許証を求められた。渡した。

数分後、室内に通された。まず見せられたのは、オービスで撮影された写真だった。

――間違いなく、自分だった。目を疑うくらい鮮明に写っていて、言い逃れのしようがない、と妙に冷静に思ったのを覚えている。

そこから調書の作成が始まった。当時の状況、同乗者との関係、なぜ追い越したのか。淡々と聞かれ、淡々と答えた。調書が終わると、いわゆる「赤切符」を渡された。

赤切符
受け取った赤切符

簡易裁判所への出頭日は、1か月後の9月24日、火曜日に決まった。「午前と午後、どちらがいいですか?」と聞かれ、午前を選んだ。「混み合うので早めに行った方がいいかもしれません」というアドバイスをもらった。

ここからは、正直まったく想定していなかった出来事が起きる。

調書がほぼ終わりかけたころ、さっきとは別の警察官が、明らかに申し訳なさそうな顔でこちらに来た。

「免許証を、誤って裁断してしまいました」

一瞬、意味が理解できなかった。

さっき免許証を受け取った警察官が、どうやらコピーを取ったあと、シュレッダーにかけてしまったらしい。「今後の対応を検討しているので、少し待ってもらえますか」と言われたが、結構時間がかかりそうだったので、「連絡いただければまた来ますので」と伝えて、一度11時ごろ帰宅した。

正直、この時点では「今日中に免許証を預けるだけなのに、なんでそんなに焦っているんだろう」と、少し違和感を覚えていた。

同じ日の16時ごろ、再び警察署に呼ばれた。改めて謝罪を受け、「土曜日なので今日は再発行できません。明日、再発行したものを自宅までお届けします」とのことだった。

一応、経緯を聞いてみた。案内されたのは、コピー機とシュレッダーが並んだ部屋。免許証をコピーしたあと、左手に免許証とコピー用紙、右手に不要な紙を持ち、右手でシュレッダーのスタートボタンを押して不要物を裁断。ストップボタンを押して立ち去ろうとした瞬間、左手の免許証がシュレッダーの上に滑り落ち、そのまま吸い込まれてしまった――という、なんとも苦しい説明だった。もうどうしようもないので、「わかりました」とだけ伝えて帰った。

翌日、無事に再発行された免許証が届いた。オービスに捕まったことより、この日一番驚いたのは、実はこのハプニングだったかもしれない。


第5章 50人待ちの、簡易裁判所の朝

9月24日、火曜日、8時30分。札幌簡易裁判所に着いた。1番の受付窓口に赤切符を出す。

すぐに呼ばれ、今日呼び出された理由の説明を受けた。「略式裁判でよろしいですか」と聞かれ、「はい」と答え、免許証を渡してまた待つ。

8時40分の時点で、すでに11人ほどが待機していた。想像していたよりずっと多くて、少したじろいだ。

9時20分、12番目に呼ばれ、2番の検察庁受付でもう一度、スピード違反で罰金を科される旨の説明を受けた。免許証を返される。

赤切符
罰金額が印字された赤切符

10時10分、3番の窓口で、罰金額が印字された赤切符を受け取った。

10時15分、4番の窓口で、支払った。

罰金 領収書
罰金の領収書
オービス 簡易裁判所

33キロオーバー(一般道)で、罰金は6万円だった。窓口を出て、そのまま帰宅した。最終的には50人近くが並んでいたと思う。早めに行って正解だった。

オービスが光った日から、ちょうど3か月が経っていた。


第6章 免停、そして免許証を取り戻すまで

10月5日、土曜日。今度は「呼出通知書」が届いた。もう驚かなくなっていた自分に少し笑ってしまった。

呼出通知書
届いた呼出通知書
呼出通知書
呼出通知書(裏)
呼出通知書
呼出通知書(記載内容)

出頭日時は10月11日、金曜日、8時40分まで。予定があって行けなかったので、また週明けに連絡した。

「短縮講習は希望しますか?」と聞かれ、「いいえ」と答えると、「では月〜金、日曜のうちで、出頭できる日は?」と聞かれた。「10月13日、日曜の昼ごろでも大丈夫ですか?」「わかりました。どれくらい時間かかりますか?」「5〜10分くらいです。3階の行政処分のところに来てください」

10月13日、日曜の午後。3階の運転免許管理課分室で免停手続きをした。本当に5分ほどで終わり、免許証を預けて帰宅した。

免停資料
免停手続きの資料
免停資料
免停手続きの資料(詳細)

免停手続きも免許証の返還手続きも、委任状さえあれば代理人に任せられる。11月15日、金曜日、ちょうど交際相手が休みだったので、返還手続きを代わりに行ってもらった。委任状に記入し、運転免許試験場へ。スムーズに進み、5分ほどで終わったという。

オービスが光ってから、免許証が完全に戻ってくるまで、約4か月半かかった。

車を持っていなかったので、免停期間中に困ることはなかった。それでも、罰金の6万円はかなり重かった。この一件以来、追い越しをする前に一呼吸置く癖がついた。


あの日から、教訓として一句

加齢には
敵いませんので
探知機を

シガーソケットに挿すだけのタイプなら、レンタカーでも気軽に導入できる。あのときの自分に、心の底から言ってやりたい。


段階別・持ち物と所要時間まとめ

物語の途中で触れた持ち物と所要時間を、行き来しやすいように一覧にしておく。

段階持ち物所要時間の目安
警察署への出頭通知書・印鑑・免許証1時間程度(筆者の場合はハプニングがあり1時間ほどかかった。通常はもっと短い可能性がある)
簡易裁判所への出頭赤切符・印鑑・現金(念のため10万円ほど用意しておくと安心)1時間45分程度(混雑時はより長くなる可能性がある。早めの到着がおすすめ)
免停手続き呼出通知書・印鑑・免許証5分程度
免許証の返還運転免許停止処分書・印鑑
(代理人の場合は+委任状、代理人の身分証、代理人の印鑑)
5分程度

よくある質問

Q. オービスは何キロオーバーで光るの?
公式に「何キロで光る」という基準は公表されていない。ただ、一般道でおおよそ30キロ、高速道路でおおよそ40キロを超えると、いわゆる「赤切符」の対象になる速度域に入ると言われている。筆者の場合も、実測93キロ(制限60キロ、33キロオーバー)と、まさにこの範囲での違反だった。

Q. 通知書はいつ届く?
筆者の場合は光った日から15日後だった。管轄警察署の混雑状況や、違反場所からの距離によって前後すると思う。

Q. 通知書に記載の日時に出頭できない場合はどうすればいい?
筆者もまさにこのケースだった。通知書には「出頭できない場合は必ず連絡すること」と明記されており、実際に電話で伝えたところ、日程は問題なく調整してもらえた。無視せず、まず連絡することが大事だと思う。

Q. 罰金はいくらになる?
筆者の場合、33キロオーバー(一般道)で6万円だった。ただし金額は簡易裁判所の判断によって決まるものなので、あくまで一つの実例として見てほしい。

Q. 弁護士に相談したほうがいい?
筆者自身は相談しなかった。違反の事実に争いがなく、素直に認める場合は、今回書いたような流れで進むケースが多いと思う。もし処分に納得がいかない場合や、身に覚えのない違反として通知が来た場合は、専門家に相談する余地があるはずだ。


最後に

物語としては以上。数字だけをもう一度言うと、通知書は15日後、罰金は6万円、免停は30日間、すべてが終わるまで約4か月半だった。

これはあくまで筆者一人の体験であり、違反内容や地域、当時の混雑状況によって前後する。それでも、「これから自分に何が起きるのか分からない」という不安には、多少なりとも効くはずだ。

オービスが光った
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